ダムの洪水調節機能と情報の充実に向けた取組  ~令和元年8月までの出水におけるダムの洪水調節も総括~

国土交通省では、「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能と情報の充実に向けて」の提言(平成30年12月)を受けて、ダムに関するさまざまな取組を進めているところです。
提言後、最初の出水期を迎えており、現在の取組事例を紹介するとともに、今年もダムによる洪水調節を実施していることから、出水概要とあわせて、特に国土交通省所管ダムの事前放流※1や、利水ダムの治水協力※2の実施状況を8月末時点でとりまとめましたのでお知らせします。
※1  利水容量を有する多目的ダム等で、利水者の理解や協力等を得て事前に放流を行い、より多くの洪水に対応する容量を確保すること。
※2  本来治水を目的としない利水ダムで事前放流を行うことなどにより治水に活用すること

平成30年7月豪雨を踏まえて設置した検討会の提言「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能と情報の充実に向けて」を受け、各ダムでは「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」で実施しているダム下流河川における浸水想定図等の作成や、住民説明会の実施、テレビ等のメディアと連携した情報提供などソフト対策を含めたさまざまな取組を実施しております。
提言で「直ちに対応すべきこと」として取り組んでいる事前放流や利水ダムでの治水協力も、国土交通省所管ダムでは51ダム、利水ダムでは7ダムで実施体制を整えるなど、推進しているところです。

平成31年1月~令和元年8月までで、国土交通省所管ダムでは、のべ447回の洪水調節を実施し、主要な出水では8月下旬の前線による出水(72ダムで洪水調節)をはじめ、ダムによる洪水調節が下流河川の水位を低減するなどの効果を発揮しています。
今後も国土交通省では、より効果的なダムの操作や有効活用に向け、具体的な取組を進めてまいります。

(参考)「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能と情報の充実に向けて」(提言)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/pdf/teigen.pdf

詳細は、こちらをダウンロードしてください。
報道発表資料
令和元年8月までのダムの取組と洪水調節状況