新宮川水系河川整備基本方針」及び「五ヶ瀬川水系河川整備基本方針」の変更について ~気候変動の影響による降雨量の増大を考慮し、流域治水の観点も踏まえた全国初の見直し~
令和3年10月15日 国土交通省記者発表
近年の水災害の頻発に加え、今後、気候変動の影響による更なる激甚化の予測を踏まえ、治水計画を、過去の降雨実績に基づくものから気候変動の影響を考慮したものへと見直し、抜本的な治水対策を推進することとしています。
その第一弾として、新宮川水系及び五ヶ瀬川水系の河川整備基本方針を、気候変動の影響による将来の降雨量の増大を考慮するとともに、流域治水の観点も踏まえたものに見直しを行いました。
○新宮川水系(和歌山県、三重県、奈良県)及び五ヶ瀬川水系(宮崎県、大分県、熊本県)では、現行の河川整備基本方針で定めた
目標流量を上回る洪水流量を記録したことを踏まえ、全国に先駆けて、長期的な河川整備の方針を定めた河川整備基本方針を、
気候変動の影響を考慮したものに見直しました。
○この見直しでは、将来の降雨量の増加(1.1倍)を見込んだ上で、堤防やダム等の施設で氾濫を防止するとして定めたハード整備
の目標流量(基本高水)を設定しています。
○また、治水対策の方針として、新宮川水系では、利水ダム群の治水への活用、濁水対策の強化、河道掘削の強化とその掘削土の
地域防災対策への活用、土地利用と一体となった輪中堤の整備・保全を、五ヶ瀬川水系では、アユの産卵場保全等を考慮した河
川整備、霞堤の整備・保全、河川整備と一体となったまちづくりの推進等をそれぞれ定めました。
○見直した基本方針に基づいて河川整備の一層の加速化を図るとともに、あらゆる関係者と協働による流域治水の対策を強化し、
安全・安心な地域づくりに取り組んでいきます。
○更に、他の一級水系についても河川整備基本方針の見直しを速やかに行ってまいります。
<関係資料の掲載先について(国土交通省ウェブページ)>
・「新宮川水系河川整備基本方針」及び「五ヶ瀬川水系河川整備基本方針」の本文
http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/jigyo_keikaku/gaiyou/seibi/about.html
・社会資本整備審議会での審議経過
https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/index.html
<添付資料>
・別紙1: 令和2年7月社会資本整備審議会答申「気候変動を踏まえた水災害対策のあり方について」と治水計画の見直しについて
・別紙2: 新宮川水系河川整備基本方針の変更の経緯と概要
・別紙3: 五ヶ瀬川水系河川整備基本方針の変更の経緯と概要
・別紙4: 河川整備基本方針と河川整備計画の概要