静岡県・石川県で統計開始以来最大の水害被害 ~令和4年の水害被害額(確報値)を公表~

令和6年7月31日 国土交通省報道発表資料

国土交通省では、昭和36 年より、水害(洪水、内水、高潮、津波、土石流、地すべり等)による被害額等(建物被害額等の直接的な物的被害額等)を暦年単位でとりまとめています。
令和4年の水害被害額(確報値)は、全国で約6,100 億円となり、平成25 年~令和4年の過去10 カ年でみると4番目の被害額となっています。
また、都道府県別では、静岡県、石川県において、統計開始以来最大の被害額となりました。
【1年間の水害被害額の概要】
〇全国 約6,100 億円

〇都道府県別の水害被害額上位3県の水害被害額は、以下のとおり。
[1] 静岡県 (水害被害額:約2,010 億円)
[2] 宮崎県 (水害被害額:約630 億円)
[3] 新潟県 (水害被害額:約400 億円)

【主要な水害による水害被害額の概要】
○令和4年台風第15号による災害(水害被害額:約1,980 億円)
(令和4年9月22日~24 日に生じた台風第15 号による被害額)
都道府県別の水害被害額上位3県は、以下のとおり。
[1] 静岡県 (約1,955億円)
[2] 愛知県 (約9億円)
[3] 三重県 (約6億円)
・静岡県、愛知県管理河川を中心に、13水系24河川で堤防決壊や越水・溢水による氾濫及び内水等による甚大な浸水被害が発生した。
・今回の大雨により、死者3名、約10,000棟の建物が被災するなどの被害が発生した。
・また、10都府県で182件(土石流等:55件、地すべり:2件、がけ崩れ:125件)、特に静岡県において167件の土砂災害が発生し、住家被害等に甚大な被害が発生した。

○令和4年台風第14 号及び豪雨による災害(水害被害額:約1,270 億円)
(令和4年9月14 日~24 日に生じた台風第14 号及び豪雨による被害額)
都道府県別の水害被害額上位3県は、以下のとおり。
[1] 宮崎県 (約622億円)
[2] 福岡県 (約192億円)
[3] 熊本県 (約159億円)
・19水系54河川で越水・溢水による氾濫及び内水等による浸水被害が発生した。
・今回の大雨により、九州地方を中心に、死者5名、約1,700棟の建物が被災するなどの被害が発生。
・また、10県で111件(土石流等:22件、地すべり:2件、がけ崩れ:87件)の土砂災害が発生した。

○令和4年7月の豪雨による災害(水害被害額:約1,230億円)
(令和4年7月26日~8月7日に生じた豪雨による被害額)
都道府県別の水害被害額上位3県は、以下のとおり。
[1] 新潟県 (約 365億円)
[2] 山形県 (約 233億円)
[3] 石川県 (約 211億円)
・鳴瀬川支川善川の塩浪観測所では「計画高水位-40cm」まで水位が上昇し、観測史上第3位の水位を記録。県管理河川においては、堤防決壊や越水、溢水等の被害が発生した。
・今回の大雨により、西日本から北日本の広い範囲で死者1人、約5,400棟の建物が被災するなどの被害が発生。
・また、15府県で67件(土石流等:4件、地すべり:3件、がけ崩れ:60件)の土砂災害が発生した。

○令和4年8月の豪雨による災害(水害被害額:約660億円)
(令和4年8月8日~18日に生じた豪雨による被害額)
都道府県別の水害被害額上位3県は、以下のとおり。
[1] 青森県 (約308億円)
[2] 秋田県 (約150億円)
[3] 北海道 (約91億円)
・51水系156河川(内水氾濫のみによる被害河川数(32)を含む。)で堤防決壊や越水・溢水による氾濫及び内水等による甚大な浸水被害が発生した。
・今回の大雨により、北日本から東日本を中心に、広い範囲で死者2名、約2,000棟の建物が被災するなどの被害が発生。
・また、22道府県で213件(土石流等:94件、地すべり:14件、がけ崩れ:105件)の土砂災害が発生した。

静岡県静岡市葵区油山で発生した土石流          五ヶ瀬川沿川の内水による浸水状況(宮崎県延岡市)

府県で213件(土石流等:94件、地すべり:14件、がけ崩れ:105件)の土砂災害が発生した。
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静岡県静岡市葵区油山で発生した土石流       五ヶ瀬川沿川の内水による浸水状況(宮崎県延岡市)

調査結果の詳細は、政府統計の総合窓口(e-stat)にて公表しております。(政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

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