現場での流域治水の深化を目指します ~地域での多様な取組に繋げよう! 1 級水系で「見える化」~
令和4年3月31日 国土交通省
流域治水の現場レベルでの実践を加速するため、新たに1 級水系において、水害リスクマップと
代表的な取組の指標を活用した「流域治水の見える化」を行います。
○ 令和3 年においても、8 月の大雨では全国各地で1,000mm を超える総降水量を記録し、国が管理する六角川(佐賀県)や江の川(島根県・広島県)をはじめ、29 水系88 河川で氾濫等が発生しました。気候変動の影響による水災害の激甚化・頻発化に対応するため、流域治水の現場レベルでの実践により、浸水被害を少しでも減らしていくことが重要です。
○ このたび、あらゆる関係者による治水対策が着実に実施されるよう、また地域での議論を通じて多様な取組へ活かされるよう、昨年3 月に策定した1 級水系の流域治水プロジェクトに、「流域治水の見える化」、「グリーンインフラの推進」を追加しました。
◆「流域治水の見える化」
・概ね5 か年で予定されている国直轄区間の河川整備による効果を、洪水の発生頻度ごとの浸水範囲の変化で提示
・雨水貯留浸透施設の整備状況や避難確保計画の作成状況など、流域治水に係る代表的な7 つの取組について指標を 設け公表指標例)大和川水系流域治水プロジェクト大和川流域(大阪府・奈良県)の関係自治体等において、令和2 年度に126 の雨水貯留浸透施設を整備。今年度は大和川の奈良県域において特定都市河川の指定を行っており、関係者と連携して更なる対策の強化を図る。
◆「グリーンインフラの推進」
・遊水地や河道の掘削形状を工夫して、生物の生息・生育・繁殖の場となる湿地環境を保全・創出
・霞堤を保全して、河川と流域の自然環境の連続性を確保
・まちづくりと一体となって堤防や護岸を整備して、地域の環境と調和する景観を保全・創出など、治水と環境の 両立を図る取組を新たにとりまとめ
○ また、2 級水系でも約400 の流域治水プロジェクトが策定されています。今後、流域治水協議会での議論を通じて、 全国各地における流域治水の深化を図るとともに、流域治水への住民参画の取組を拡大し、地域の安全確保を進めてまいります。
詳しくは国土交通省ホームページをご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/river/kasen/ryuiki_pro/index.html