気候変動を考慮して狩野川、由良川及び肱川の長期計画を変更しました ~流域治水の観点も踏まえた河川整備基本方針の見直し~

令和5年8月30日 国土交通省報道発表資料
近年の水災害の頻発に加え、今後、気候変動の影響により更に激甚化するとの予測を踏まえ、治水計画を「過去の降雨実績に基づくもの」から「気候変動の影響を考慮したもの」へと見直し、抜本的な治水対策を推進することとしています。
このたび、狩野川水系、由良川水系及び肱川水系の河川整備基本方針について、気候変動の影響による将来の降雨量の増大を考慮するとともに、流域治水の観点も踏まえたものに見直しを行いました。
気候変動の影響を考慮した一級水系の河川整備基本方針の変更は、令和3・4年度に変更した7水系に続き、今回の変更で10水系になります。
引き続き各水系における河川整備基本方針の見直しを進めてまいります。
<河川整備基本方針変更の主なポイント>
● 将来の降雨量の増加を見込んだうえで、長期的な河川整備の目標流量である洪水の規模
(基本高水)を変更しています。
狩野川水系 大仁地点   既定計画4,000 ㎥/s → 今回変更4,600 ㎥/s
由良川水系 福知山地点  既定計画6,500 ㎥/s → 今回変更7,700 ㎥/s
肱川水系  大洲地点   既定計画6,300 ㎥/s → 今回変更7,500 ㎥/s
※この基本高水の流量を河道と洪水調節施設等に配分。
● 狩野川においては、
➢ 既設放水路の追加対策(拡幅等)
➢ 流域市町の水害リスクを考慮した居住誘導、計画的な内水対策の推進
● 由良川においては、
➢ 無堤地区や堤外民地等を「災害危険区域」に指定
➢ 中流部における国・府県・市が連携した内水対策の推進
● 肱川においては、
➢ 洪水外力増大に対し、既存ダムの操作ルール変更等による有効貯水容量の最大限の活用
➢ 東大洲地区の都谷川等の特定都市河川の枠組を活用した取組による内水対策
など、流域治水の取組を推進する方向性を提示しています。

<関係資料の掲載先について(国土交通省ウェブページ)>
・「狩野川、由良川及び肱川水系河川整備基本方針」の本文
https://www.mlit.go.jp/river/basic_info/jigyo_keikaku/gaiyou/seibi/index.html#map
・社会資本整備審議会での審議経過
https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/index.html
詳細は、報道発表資料をダウンロードして下さい。
報道発表資料