令和7年10月9日水管理・国土保全局報道発表資料 世界に類のない砂防の観測機器で台湾の災害対応を支援 ~さらなる災害のおそれがある河道閉塞への対応に不可欠な観測機器を提供~
今年9月に河道閉塞(土砂ダム)の決壊により大きな被害を受けた台湾へ、さらなる災害の脅威となっている残存した河道閉塞に関し、警戒避難に不可欠な湛水池の水位観測を支援するため、災害経験をもとに開発された観測機器を、(公財)日本台湾交流協会を通じて、提供します。
花蓮県萬栄郷馬太鞍渓(ばんえいきょうふぁたあんけい)上流域において、今年7月末の大雨で形成された河道閉塞が、台風第18号による集中豪雨の影響により9月23日に決壊し、大量の土砂とともに湛水していた水が流下したことにより下流側の市街地で氾濫が生じ、甚大な被害が発生しました。
現在も、当該河道閉塞は一部が残存し、決壊すれば、再度下流で災害を引き起こすおそれがある状況です。下流の警戒避難のためには、湛水池の水位観測が不可欠ですが、現在の周辺の地形状況から、決壊時に流失した従来の水位計の設置および観測が困難となっています。
こうした状況を踏まえ、台湾側より(公財)日本台湾交流協会を介し、湛水池の水位をリアルタイムで観測できる日本の観測機器の提供について、支援の要請が届いたところです。
我が国では、これまでに地震や豪雨により幾度も河道閉塞が形成され、国土交通省でも緊急に対策を行ってきました。こうした世界に類を見ない土砂災害対策の経験を活かし、我が国が開発したヘリから設置が可能な観測機器(別紙)を、台湾に対する災害支援として(公財)日本台湾交流協会を通じて提供することとしました。
本機は、10 月16 日に台湾へ向けて発送される予定となっております。
報道発表資料(PDF形式)
別紙(PDF形式)